公開:2026.05.15 更新:2026.05.15
「明日の通夜・告別式で、喪主として何を話せばいいのか全く思いつかない」
「悲しみに暮れる間もなく準備に追われ、頭が真っ白になりそうだ」
大切なご家族を亡くされた直後、このような不安を抱えている方はあなただけではありません。 実は、十分な準備ができず、葬儀後に心残りを抱えてしまうケースも少なくありません。その多くは、事前の情報収集不足や当日の余裕のなさによるものです。
出典: 【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年) アフターコロナで葬儀の規模は拡大、関東地方の冬季に火葬待ちの傾向あり|株式会社鎌倉新書
しかし、ご安心ください。葬儀の挨拶には「型」があり、無理にオリジナリティを出す必要はありません。 この記事では、そのまま読み上げられる「挨拶の例文(テンプレート)」を場面別に紹介します。スマホでこの記事を表示したまま、あるいはメモに書き写して「カンペ」としてお使いください。
一般的に、喪主が参列者の前で挨拶を行うタイミングは主に3回あります。 いずれも長々と話す必要はなく、1〜2分程度(文字数にして300〜400字)で簡潔にまとめるのがマナーです。 ここでは、最も標準的な例文を紹介します。
通夜式の閉式時に、喪主が参列者へお礼を述べます。 ポイントは「参列への感謝」「翌日の告別式の案内」を伝えることです。
【通夜終了時の挨拶】
本日はご多用の中、亡き父〇〇(故人の名前)の通夜にご参列いただき、誠にありがとうございます。
皆様にお越しいただき、故人もさぞ喜んでいることと存じます。
なお、明日の葬儀・告別式は、〇〇(会場名)にて、午前〇時より執り行います。
何卒よろしくお願い申し上げます。
お時間の許す限り、故人の在りし日の思い出話などをお聞かせいただければ幸いです。
本日は誠にありがとうございました。
葬儀の最後、出棺の直前に行う挨拶です。最も多くの参列者が注目する場面ですので、丁寧に感謝を伝えます。 「生前の厚情への感謝」と「遺族への今後の支援のお願い」を必ず盛り込みましょう。
【出棺時の挨拶】
遺族を代表いたしまして、皆様に一言ご挨拶申し上げます。
本日はご多用の中、父〇〇の葬儀・告別式にご会葬いただき、誠にありがとうございました。
父は〇〇な性格で、家庭を大切にする人でした。(※一言エピソードを入れると良いでしょう)
このように大勢の方に見送られ、父も感謝していることと思います。
残された私ども遺族に対しましても、故人と同様、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
簡単ではございますが、これをもちまして御礼の挨拶とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。
火葬や骨上げが終わり、親族や関係者で食事をする「精進落とし」の席での挨拶です。 ここでは「献杯(乾杯)」の発声と、お開きの挨拶の2回出番があります。
【献杯の挨拶】
本日は最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
皆様のおかげで、無事に葬儀を終えることができました。
どうぞこの席では、故人を偲びながらゆっくりとお過ごしください。
それでは、献杯の御唱和をお願いいたします。献杯。
【終了時の挨拶】
本日は長時間にわたり、誠にありがとうございました。
まだまだ皆様のお話を伺いたいところではございますが、これにてお開きとさせていただきます。
どうぞお気をつけてお帰りください。本日はありがとうございました。
先ほどの基本例文をベースに、故人の亡くなり方や状況に合わせて調整した例文です。 ご自身の状況に最も近いものを選び、メモを見ながら落ち着いてお話しください。決して失礼にはあたりません。
高齢で安らかに旅立った場合は、悲しみよりも「感謝」や「安堵」を強調した前向きなトーンが好まれます。
【大往生の挨拶例】
(冒頭のお礼は省略)
父は享年〇〇歳でした。
生前は仕事に趣味にと充実した人生を送り、最期は眠るように穏やかに息を引き取りました。
家族に見守られながらの大往生でした。
長きにわたり父の人生を支えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。
(結びの挨拶へ)
長い闘病の末の場合、故人の頑張りを称えるとともに、生前のお見舞いや励ましに対する感謝を伝えます。
【闘病後の挨拶例】
(冒頭のお礼は省略)
父は〇年前に病が見つかり、入退院を繰り返しておりました。
辛い治療にも弱音を吐かず、復帰を信じて懸命に闘っておりました。
入院中は、皆様から温かいお見舞いや励ましのお言葉をいただき、父にとって何よりの心の支えとなっておりました。
本人は無念かと存じますが、今は苦しみから解放され、安らかに眠ってほしいと願っております。
(結びの挨拶へ)
予期せぬ別れで心の整理がつかない場合は、その率直な心情を吐露しても構いません。無理に気丈に振る舞う必要はありません。
【急逝の挨拶例】
(冒頭のお礼は省略)
あまりに突然のことで、私ども家族もまだ心の整理がついておりません。
つい先日まで元気に〇〇をしておりましたので、今でも信じられない気持ちでいっぱいです。
しかし、これからは残された家族で力を合わせ、父が守ってきたこの家を守っていく所存です。
未熟な私どもですが、どうかお力添えをお願いいたします。
(結びの挨拶へ)
近年主流になりつつある家族葬(葬儀全体の約半数以上を占めるとも言われます)では、形式張らず、故人との思い出を語るような温かい挨拶が適しています。
【家族葬の挨拶例】
本日はお集まりいただき、ありがとうございます。
父の遺志により、近親者のみで見送る家族葬とさせていただきました。
賑やかなことが好きだった父ですので、気兼ねなく思い出話に花を咲かせていただければと思います。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
例文を自分なりにアレンジしたい場合でも、最低限のマナーを守る必要があります。 ここでは、挨拶の「基本構成」と、絶対に使ってはいけない「忌み言葉」を確認しましょう。
どんな挨拶も、以下の4つの要素を含めれば失敗しません。
会葬へのお礼
「お忙しい中ご参列いただき〜」
故人の様子・エピソード
死因や最期の様子、生前の人柄など。
生前の厚情への感謝
「生前はひとかたならぬご厚情を〜」
遺族への支援のお願い
「今後とも変わらぬご指導を〜」
葬儀の場では、「不幸が重なる」ことを連想させる「重ね言葉」や、生死に関する直接的な表現は避けるのがマナーです。
| 種類 | NGワード(忌み言葉) | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 重ね言葉 | たびたび、ますます、重ね重ね、くれぐれも、次々、再び | よく、さらに、深く、どうぞ、あわせて、改めて |
| 直接的な表現 | 死ぬ、急死、生きている時 | 永眠、他界、逝去、生前、元気な頃 |
| 不吉な言葉 | 迷う、浮かばれない、消える | (使用を避ける) |
| 宗教的な違い | 冥福(浄土真宗・キリスト教ではNG)、成仏(神道・キリスト教ではNG) | 安らかなお眠り、平安をお祈りします |
ここまで例文やマナーをお伝えしましたが、最も大切なことをお伝えします。 それは、「完璧に話す必要はない」ということです。 葬儀の場において、言葉に詰まったり、涙で声が出なくなったりすることは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、故人を想う気持ちが伝わり、参列者の心を打つこともあります。
それでも、「頭が真っ白になってパニックになるのが怖い」という不安はあるでしょう。 そんな時、頼りになるのが葬儀社のスタッフです。 熟練のスタッフは、喪主様の近くに控え、以下のようなサポートを行います。
一人ですべてを背負い込む必要はありません。 「挨拶が不安だ」と事前にスタッフに伝えておけば、万全の体制であなたを支えてくれます。
私たち「セレマ」は、京都・滋賀・大阪・岡山・広島・福井エリアで、年間2万件以上の葬儀をお手伝いしている葬儀社です。 単なる「式の進行」だけでなく、ご遺族の心のケアを最優先に考えています。
セレマには、悲嘆(グリーフ)に寄り添う専門資格「上級グリーフケア士」が在籍しています。 大切な人を亡くした直後は、感謝の言葉さえ浮かばないのが当然です。 私たちは丁寧なヒアリングを通じて、あなたの心の中にある「故人への想い」を汲み取り、それを参列者に伝えるための言葉選びや、式全体の雰囲気づくりをお手伝いします。 定型文ではない、あなただけの挨拶文の作成もサポートいたします。
「マイクの前で倒れてしまった」「挨拶のメモを忘れてしまった」 長年の実績の中で、私たちはあらゆるハプニングに対応してきました。 地域密着で65年以上、多くのご葬儀を見てきた私たちだからこそ、どんな時でも慌てず、喪主様が恥をかかないよう黒子として徹底的にサポートできます。 どうぞ、私たちを頼ってください。 「まだ何も決まっていないけれど、話だけ聞いてみたい」という方も大歓迎です。