公開:2026.06.23 更新:2026.06.23
「明日お通夜があるけれど、普段使っているこの腕時計を着けて行っても失礼にならないだろうか?」と、身支度の最中に不安を感じていませんか。
近年はApple Watchをはじめとするスマートウォッチを愛用する方が増えており、葬儀の場での扱いに迷う声も多く聞かれます。
この記事では、まず気になる「スマートウォッチは着けても良いのか」という結論をお伝えしたうえで、葬儀にふさわしい腕時計の条件と避けるべき特徴を、葬儀のプロが分かりやすく解説します。
近年、ビジネスパーソンを中心にスマートウォッチの利用者が急増しています。総務省の『情報通信白書』でもウェアラブル端末の普及について触れられているように、現在では単なる時計としてだけでなく、健康管理やスケジュール通知の確認など、生活に密着した便利なツールとして日常的に愛用する方が増えています。
しかし結論から言うと、葬儀の場での取り扱いには特別な配慮が必要です。
スマートウォッチは、できれば外すかアナログ時計に変えるのが無難です。カジュアルな印象を与えやすく、意図せず画面が光ったり通知音が鳴ったりするリスクがあるからです。
特に、マナーに厳しい年配の方や親族が多い場では、「遊びの延長」と捉えられかねません。周囲の目を気にして不安になるくらいであれば、最初から着用を控えるのが最も安心な選択です。
やむを得ず着用する場合は、必ず通知オフと画面消灯の設定を行いましょう。読経中に通知が鳴ったり、腕を動かした拍子に画面が点灯したりするのは、重大なマナー違反となるためです。
具体的には、Apple Watchの「シアターモード」などを活用し、手首を上げても画面が点灯しないよう設定します。マナーモード(消音)を徹底することで、周囲の迷惑になるトラブルを未然に防げます。
スマートウォッチの扱いは慎重になるべきですが、一般的な腕時計を着用すること自体は決してマナー違反ではありません。時間を気にする素振りはタブーとされてきた背景はありますが、現代ではスケジュール管理の観点から着用が一般的です。
葬儀での腕時計着用は問題ありませんが、目立たない控えめなデザインを選ぶことが大前提です。なぜなら、葬儀における腕時計はファッションではなく、あくまで時間をひそかに確認するための実用的な道具だからです。
故人や遺族へ弔意を示すためにも、華美な時計は外し、シンプルでフォーマルな時計を選ぶことが重要です。
「時計がないからスマホで時間を見よう」と考える方もいるかもしれませんが、これも避けるのが無難です。葬儀や読経の最中にスマホを取り出す行為は、時間を見るだけのつもりでもメールやSNSをチェックしていると誤解されやすく、周囲から「マナー違反」と捉えられてしまいます。時間を把握したい場合は、適切な腕時計を着用しておく方が圧倒的に安心です。
葬儀にふさわしい腕時計には、男女共通の明確な基準が存在します。基本的には、華美でなく控えめなデザインであることが求められます。お手持ちの時計が以下の条件を満たしているかチェックしてみましょう。
葬儀に最も適しているのは、長針と短針のみのシンプルなアナログ時計です。フォーマルな場では、機能や装飾を最小限に抑えた2〜3針の時計が、最も品格のある選択とされています。文字盤に数字がないバーインデックスの時計や、秒針のみがついたシンプルなデザインが理想的です。
文字盤の色は、白、黒、シルバーの無彩色を選ぶのが基本的なマナーです。弔事の場では、赤や青などの目立つ色は避け、落ち着いた色合いで統一する必要があります。光の反射が少ないマットな質感の文字盤であれば、さらに葬儀の場にふさわしい装いとなります。
ベルトの素材は、黒の革ベルトが最もフォーマルとされています。シルバーの金属ベルトでも、ツヤ消しなどの落ち着いたデザインであれば問題ありません。黒のカーフ(牛革)素材は礼服とも相性が良く、金属ベルトの場合はギラギラとした光沢を抑えたものを選びましょう。
普段愛用している高価な時計であっても、弔事の場ではマナー違反となる可能性があるため注意が必要です。以下の特徴に当てはまる場合は、着用を控えましょう。
ゴールド素材の時計や、ダイヤモンドなどの宝石があしらわれた時計は避けるべきです。これらは弔事の場には華美すぎ、遺族や参列者に不快感を与えてしまう恐れがあります。光り物は結婚指輪のみとするのが一般的なマナーです。
文字盤が複雑なクロノグラフや、分厚いダイバーズウォッチは不適切です。これらの時計はスポーティでカジュアルな印象が強く、フォーマルな礼服とは調和しません。ビジネスシーンで重宝する時計であっても、葬儀の場ではシンプルな時計に付け替えましょう。
同じ革ベルトであっても、ワニ革やヘビ革といった素材は「殺生」を連想させ、仏教の教えや弔事の場にそぐわないためマナー違反と見なされます。革ベルトを選ぶ際は、模様のない滑らかな牛革(カーフ)を選ぶように徹底しましょう。
時計に気を配れる方であれば、他の細かなマナーも正しく理解しておくことで、より自信を持って参列できるはずです。
時計を着けていても、時間を頻繁に確認する動作は控えるべきです。時間を気にする素振りは、「早く終わってほしい」と思っているように見え、遺族に対して非常に失礼にあたります。時間はどうしても必要な時だけ、目立たないようさりげなく確認しましょう。
右利きの方は、腕時計を左腕に着用するのが実践的なマナーです。お焼香は右手で行うことが多く、右腕に時計があると数珠とぶつかって音が出たり、動作の邪魔になったりするからです。
靴は金具のない内羽根式のストレートチップが基本であり、ローファーはNGとされているなど、細かなルールが存在します。一つの不安は葬儀全体の不安に繋がるため、事前にチェックリストなどで全身の身だしなみを確認しておきましょう。
葬儀のマナーに迷われるのは、故人様やご遺族を心から大切に思われている証拠です。不安なことは専門家に頼り、万全の準備を整えておくことが最善の解決策となります。
身だしなみのマナーだけでなく、葬儀の流れや費用を事前に把握しておくことで、精神的な負担は大きく軽減されます。ご家族で情報を共有しておくことで、後悔のないお見送りが実現できます。
葬儀のしきたりは、京都や滋賀など地域によって大きく異なる場合があります。ネット上の一般的な情報だけでは判断が難しいケースも多いため、地域の慣習を熟知したプロに任せるのが一番です。
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